テレビ朝日アナウンサーとしての時間も、

 

いよいよあと1日となりました。

 

桜咲く毛利庭園を歩くたびに、10年前の4月1日を思い出しています。

 

 

あの日は土砂降りの雨で、雷も鳴っていました。

 

原稿に必死で書き込んだ赤や青のペンのインクは滲み、

 

せっかくセットしてもらった髪もぐちゃぐちゃ。

 

なんというスタートだろうと、逃げ出したくなったのを覚えています。

 

 

そんな時目に入ったのは、

 

私を照らしてくれるライトを支える照明さん。

 

重たいカメラをかかえるカメラさん。

 

「○秒前!」と叫ぶディレクターさん。

 

 

そうか、ひとりじゃないんだ。

 

みんな土砂降りの中で必死にやっているじゃないか。

 

大変なのは私だけじゃない。

 

ひとまず今夜は、目の前にいるこの人たちのために頑張ろう。

 

そう決意して、なんとか放送を終えることができました。

 

 

あの日から気持ちは変わっていません。

 

 

報道ステーションの天気中継では、

 

どうすれば目の前の素晴らしい景色を余すことなく伝えられるだろうと、

 

皆で必死で考えました。

 

スポーツコーナーでのインタビューでは、

 

どうすればこの人の魅力が最大限伝わるだろうと、

 

いつもスタッフと意見をたたかわせていました。

 

グッド!モーニングでの原稿読みや新聞読みは、

 

硬いニュースから明るい話題まで、

 

どうすればわかりやすく伝えられるだろうと悩みながら、

 

数多くのスタッフとひとつひとつのコーナーを作り上げてきました。

 

モーニングショーでは、個性豊かなコメンテーター陣の中で、

 

自分の役割は何なのだろうと葛藤しながら、

 

どんどん成長していく番組を支えるスタッフと、

 

仲間になれた幸せを噛みしめていました。

 

 

真っ暗なスタジオにひとりで立っていても、何もできない。

 

本当にちっぽけ人間です。

 

10年前から何も変わっていません。

 

 

楽しいこともたくさんありましたが、

 

うまくいかなかったり、自分に腹が立ったこともたくさん。

 

今でもなにが正解だったのかわかりません。

 

 

それでも、テレビ朝日のアナウンサーになることができて、

 

本当に本当に、幸せでした。

 

 

皆さんからのメッセージやお手紙は、全て拝見していました。

 

全員にお返事ができないので、どなたにもしませんでした。

 

本当に申し訳ありません。

 

 

今週、ずっとデスクやロッカーを整理していて、

 

10年間、こんなにたくさんの人に応援していただいたんだと、

 

改めて感動してしまいました。

 

ありがとうございました。

 

 

明日、もし高熱を出すこともなく、寝坊もしなければ、

 

10年皆勤賞になります。

 

体調が悪ければもちろん無理せず休むべきですが、

 

健康だけが取り柄の私は、気が付いたら1日も休んでいませんでした。

 

包帯姿の日はあったような気がしますが。笑

 

 

金曜日には「やったー!週末だー!」と喜び、

 

月曜日には「よし!仕事だー!」と喜び、

 

そんな生活を10年送ってきたので、

 

来週以降どうなってしまうのか、不安もあるのですが、

 

自分の人生を変えるのは自分。

 

きっとまた新しい世界、新しい出会いがあると信じて・・・。

 

どんな時も、楽しくいきましょー!!

 

行き当たりばったりでも、今の今を生きていきたいと思います。