皆さん、こんばんは。古村勇人です。
御園座三月特別公演『水戸黄門』、続いてのお宝ショットは市川由紀乃さん！僕のディナーショーに出演して頂いた丘みどりさん、杜このみさんとは新演歌三姉妹としても活動されていたこともあり、この数年はずっと注目していた方でした。
以前より評判は耳にしていましたが、実際にお会いしてみると素晴らしい人柄に感激！舞台稽古が始まっても各地でのコンサートに追われる中、いつも準備は完璧、誰に対しても心のこもった礼儀正しさには、見習うべき姿勢がたくさんありました。
今回は長崎の貿易商・貴船屋の姉妹を助けるためにご老公一行が活躍する物語。市川さんは控えめながらに芯の強い妹・千鶴にぴったり。事件の真相を知って苦悩する憂いに満ちた表情に客席はもちろん、舞台袖から見ていた僕もいつも引き込まれていました。
そう、市川由紀乃さんには "憂い" という言葉が似合います。『雪恋華』に『なごり歌』、『秘桜』に『花わずらい』と僕も好きな曲がたくさんありますが、憂いを帯びた切ない声で歌い上げられると、哀しいドラマが浮かび上がって心のひだに染み渡るのです。
最愛のお兄さんとの別れや活動休止を経て、大ブレイク中の市川さん。こちらのインタビュー記事を読んだ上でその歌声を聞くと、すべての人生経験がその歌に表れているのだと納得できます。と同時に、それはもちろん俳優にも言えることであり、どんなにくじけそうな時でも腐らずに頑張らなきゃいけないなと思えてきます。
水森かおりさんが太陽なら、市川由紀乃さんは月のような方。この姉妹の番頭役を演じさせて頂いたことは、かけがえのない財産です。市川さん、おいしいうなぎの差し入れも有難うございました！次回はコンサートでお会いできる日を楽しみにしております。