母さん。
今日は、これだけIT技術が発展する中、どうしても譲れない日本の伝統文化について語りたいと思います。
医療用ロボットや自動運転、はたまた自動寿司握りロボなど様々な分野でIT技術が使われ、私たちの暮らしもかなりの変化を遂げてきました。
これらは、私たちに便利で豊かな生活を与えてくれています。
神様、仏様、稲尾様といっても過言ではありません。
そんななか、どうしても譲れない、ロボットには任せられないものがあります。
それは、トンボがけです。
トンボがけだけは、ロボットに任せられないのです。
なぜかというと、先輩に怒られるからです。
特に2年生は怒ります。
2年生は、練習でへとへとになった1年生が最後の力を振り絞ってトンボがけをやっているのを見て初めて上級生になったことを実感し、つかの間の優越感に浸るのです。
それを、ロボットが表情を変えず、汗一つ流さず、あっという間にグラウンドをきれいにしてしまう光景を見たらどう思うでしょうか。
「地肩が違うわ。」
そう思うに決まっています。
やはり、トンボがけだけはロボットに任せてはいけない、守るべき日本の伝統文化なのです。
そもそもトンボがけの歴史はとても長く、1884年に現在の旧国鉄所有地にあたる国鉄所有地
で、派閥闘争の末に自害した飲み食いの第一人者の畑を、派閥闘争の末に風邪をこじらせた読み書きの第一人者が荒らしてしまったことに端を発します。
怒った第一人者の長男は、自他ともに認める次男と結託し、真夜中に第一人者の家を襲ったのです。
寝床を襲われた第一人者は、胸のつかえが取れたように逃げ出しました。
逃げている途中で持病が再発し、再び畑を荒らしてしまった第一人者は、こんな時のためにあらかじめ用意していたもので畑を整えました。
しかし、追ってきた第一人者の長男と次男がなんと第一人者の畑を再び荒らしてしまったのです。
焦った兄弟は、どっちが荒らしたかを真剣に考えました。
激しい口論の末、結局あらかじめ用意していたもので決めて、荒らしたのは次男ということになりました。
そのいざこざに便乗すること約10分、隠れて見ていた第一人者は持っていたあらかじめ用意していたものを次男に貸して一緒に畑を整えました。
ここに、真のスポーツマンシップが生まれたのです。
これがトンボがけの発祥と言われています。
今後、トンボがけロボットが現れ、各校に一台の時代になったとしても、このトンボがけロボットを使うのはかなりの覚悟が必要になります。
監督は見ています。
同じ能力の選手がいて、どちらかがトンボがけを自らやる選手、どちらかがトンボがけロボットを使う選手だった場合、監督はやはり若い選手を使うと思います。